「アットホームな職場です」ーー!
求人広告でよく見かけるこの表現。
実は「アットホームな職場」というのは嘘で、「地雷の可能性が高い」と言われているのをご存じですか?

現役キャリアカウンセラーの管理人です。
この記事では、「アットホームな職場です」という求人広告にはなぜ地雷(ブラック企業)が多いのかを、具体例を挙げながら解説していきます。
これまで数々の求人広告を見てきましたが、ほかにも「この表現は気をつけたほうがいい」というものが存在します。
ブラック求人に騙されないために大切なことについても踏み込んでいるので、求人を探している方はぜひ参考にしてみてください。
人気・おすすめの転職エージェントは以下の記事でまとめています。ぜひ参考にしてみてください。
「アットホームな職場です」は嘘!地雷の可能性あり
求人広告でよく見かける「アットホームな職場です」という紹介文ですが、実はそれは嘘で、地雷(ブラック企業)の可能性があります。
理由は「アットホームな職場」というのはかなりあいまいな表現であり、ほかにアピールすることがないことの裏返しである可能性が高いからです。
そもそも「アットホームな職場」とは?
そもそも「アットホームな職場」といわれても、どういう職場なのか判断しづらいですよね?
よく言えば温かく、社員同士が仲良しで柔らかい雰囲気の職場と言えますが…
逆に言えば「仕事とプライベートの線引きがない」と取ることもできます。

こうしたメリットともデメリットとも言える表現は参考程度にとどめ、会社の実績や売上、商品・サービスの内容など客観的に見ることができる要素を判断材料にしたほうがいいです。
「アットホームな職場」は誰が書いている?
ちなみに「アットホームな職場です」といったような求人広告や求人サイトに載せている表現は、その広告・サイトの編集者やライターが決めています。
- ライターが企業にヒヤリング(取材)
- PRできるポイントを聞き取って記事化する
といった流れが通常です。

筆者も企業の人事責任者をやっていましたが、何度も求人サイトのライターさんから取材を受けた経験があります。
もちろん求人サイト側は、ヒヤリング内容を元にその企業の魅力が伝わるように工夫を凝らして表現してくれます。
つまり逆に言えば、目立った強みやPRポイントがない企業については、「アットホームな職場」のようなありきたりな表現になってしまうんです。

「アットホームな職場」に限らず、ありがちな表現がされている会社はPRポイントが乏しい可能性があるので注意しましょう。
「アットホームな職場」の実態8選
「アットホームな職場」と求人広告で書かれているのに、実はブラックな会社でよくある特徴は以下のとおりです。
- 会社の規模が小さい
- 社長がワンマン
- 無駄な残業が多い
- 休日出勤が多い
- 飲み会が多い
- プライベートまで干渉される
- 学生のノリに近い
- ほかにアピールポイントがない
①会社の規模が小さい
「アットホームな職場」の会社は、会社規模が小さい場合が多いです。
大企業になると異動も多く、社員同士が仲良くなるような雰囲気にはなりにくいです。

一方で小規模な会社であれば社員ひとりひとりのつながりが深く、柔らかい雰囲気の職場になりやすいと言えます。
②社長がワンマン
「アットホームな職場」は一見仲が良さそうに見えますが、実は社長のワンマン会社だったというケースは少なくありません。
規模が小さく、社長や少数の経営幹部の関係が強固ではありますが、ある意味「内輪ノリ」のようになりがち。
その雰囲気に慣れるまでは少々辛く感じてしまう場合があります。
③無駄な残業が多い
「アットホームな職場」は無駄な残業が多い可能性もあります。
楽しい雰囲気で働けるのは魅力ではありますが、なんやかんやでサービス残業が常態化しているケースはよく見られます。

あらかじめ残業規定や残業の実態については把握しておくようにしましょう。
④休日出勤が多い
「アットホームな職場」は仲が良いのはいいのですが、プライベートとの線引きが難しくなり、休日出勤を強いられることがあります。
休日出勤はなくとも、「社内レク」や「福利厚生」「慰安」といった名目で、BBQや旅行などのイベントが行われることも。

イベント事が好きな方はいいですが、逆に苦手な方は注意しましょう。
⑤飲み会が多い
「アットホームな職場」の会社は、飲み会が頻繁に行われることが多いです。
社員同士の交流を深めるのは悪いことではありませんが、飲み会が苦手な方は注意しましょう。
⑥プライベートまで干渉される
社員同士が仲が良いのはいいことですが、一歩間違うとプライベートの情報まで深堀りされてしまう場合があります。
会社によっては家族ぐるみで参加するイベントなどを催すところもあります。
⑦学生のノリに近い
「アットホームな職場」の会社は、一歩間違うと学生ノリに近い雰囲気になりがちです。
ある程度緊張感を保ってくれるメンバーがいるかどうか、可能な範囲でチェックしておきましょう。
⑧ほかにアピールポイントがない
「アットホームな職場」のようなありきたりな表現をPRポイントとしている会社は、結局ほかにアピールポイントがないことが多いです。
面接時にはほかに強みはないか、他社と比べてどこに魅力があるのかを確認するようにしましょう。
「アットホームな職場」意外でも地雷率の高い求人広告ワード
「アットホームな職場」以外の、よくある気を付けたい求人広告ワードをまとめてみました。
☑注意したい求人広告ワード
- 「自由な社風です」
- 「未経験大歓迎」
- 「年収〇〇万円以上」
- 「ノルマなし」「残業なし」
- 「若手が活躍中」
- 「女性が活躍中」
- 「社員同士が仲良し」
①「自由な社風です」
「自由な社風」を推す会社は、逆に言えば様々な面でラフでいい加減なケースがあります。
休日日数や残業、有給、経費などの管理が杜撰な場合があるので、特に業総務系の部署がしっかりしているか確認しましょう。
また雰囲気が柔らかいがゆえに緊張感がなく、学生のような雰囲気になりがちな点も要注意です。
②「未経験大歓迎」
「未経験歓迎」の職場は、離職率が高く、慢性的に人手不足を抱えているケースがあります。
もしも未経験求人に応募する際は、しっかりとした経験者の元で学べる体制ができているか、十分にチェックしましょう。
③「年収〇〇万円以上」
求人広告に「年収」を強く打ち出している場合は、どれくらいの年齢・スキルがある人がその年収なのかをしっかりと確認しておく必要があります。

求人広告には上限(一番年収が高い人)だけを載せていることも少なくないので、この先自分がどれくらい活躍すれば希望年収に届きそうなのか、チェックしておきましょう。
④「ノルマなし」「残業なし」
「ノルマなし」「残業なし」などの記載があっても、実はサービス残業が当たり前の社風であるケースがあります。

できれば現役社員の話を聞ける機会を設けてもらい、残業やノルマの実態について確認しておくといいでしょう。
⑤「若手が活躍中」
「若手が活躍中」という表現は、逆に言えば離職者が多くベテランが少ないと言えるかもしれません。
面接などのタイミングで、年齢バランス(何歳くらいの人が多いのか、最高齢と最年少)も確認するようにしましょう。
⑥「女性が活躍中」
「女性が活躍中」とあえて記載している会社は、逆に女性にとって働きづらい可能性もあります。

もはや今の時代は女性が活躍するのは当たり前です。あえて記載せずとも、女性が活躍している様子が伝わってくると魅力的ですよね。
実際の男女比や産休・育休についてなど、あらかじめ確認しておくとギャップが少なく済むでしょう。
⑦「社員同士が仲良し」
社員同士が仲良しなのは悪いことではないですが、仕事とプライベートの線引きがしっかりされている会社かどうかは重要です。
あまりにも距離が近すぎると、なし崩し的に残業や休日出勤を頼まれたり、余計なストレスになりがちなので要注意です。
ブラック求人に騙されないために必要なこと
ブラックな求人に騙されないために必要なことは、以下の2点です。
- 面接でしっかり質問する
- 転職エージェントを活用する
①面接でしっかり質問する
ブラックな求人かどうかを求人情報だけで判断するのはすごく難しいです。
したがって、重要になるのは面接、特に一次面接。

一次面接では最後に必ず質問できる時間がもらえるので、不安点や疑問に思った点は積極的に質問しましょう。
面接は選考過程であるのはもちろんですが、この企業で本当に働けるのかどうかを見極める場でもあります。

面接は入社後のギャップをなくすための機会でもあるので、給与や残業など聞きにくいことでも積極的に質問してくださいね。
②転職エージェントを活用する
ブラック求人に騙されないためには、転職エージェントを活用することも重要です。
採用現場の最新情報を熟知している転職エージェントであれば、ブラック企業や離職率が高い企業などの情報も持っています。
自分に合った求人を紹介してもらえるのはもちろんですが、気になる企業がブラック企業でないかどうかを調べてもらうことにも大いに役立ちます。

年代別におすすめ・人気の転職エージェントは以下の記事でまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ:「アットホームな職場です」の表現には気を付けよう!
「アットホームな職場」という表現を使う求人広告は多いですが、ありきたりな表現であると言え、中にはブラック企業であるケースもあります。
- ありきたりな表現=ほかにPRポイントがない可能性がある
- 求人情報では「その会社ならではの強み」を探そう
- 求人探しは採用現場を熟知した転職エージェントと二人三脚で進めていくのがおすすめ
上記のポイントを意識しつつ、自分にあった求人選びを進めてみてくださいね。
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