コレワークという前科者向けの就労支援サービスが始まったけど、実際どんな機関なの?
デメリットしかないのなら使いたくない…。
こんな疑問に答えます。
☑この記事でわかること
- そもそもコレワークとは何か?
- コレワークを使うメリットとデメリット
- コレワークを使わずに就職する方法
筆者のキリオ(@kirio_desu)です。大変お恥ずかしい話ですが、筆者はとあることをやらかして前科持ちです。その後、無事にホワイト企業へ再就職し、現在では独立してキャリアに不安がある方向けのキャリア相談をしています。。
というわけで、筆者自身も前科持ちなので、再就職の難しさが痛いほどわかります。
それこそどんな仕事でもする覚悟でしたし、まさに藁にもすがる思いでハローワークにも通い詰めました。
結果的には誰のツテにもハローワークにも頼らず、一般の転職サイト経由で真正面から再就職することができました。
今では「あの頃の辛い経験は決して無駄じゃなかったな」と心から思います。
そこで、老婆心ながら少しでも再就職へのヒントになればという思いで、2016年に始まった「コレワーク(矯正就労支援情報センター)」について分かりやすく調査してみました。
本記事でコレワークについての理解を深めつつ、再就職へのきっかけとなれば幸いです。
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コレワークとは?
そもそもコレワークとはどんな施設なんでしょうか?
コレワークは、正式名称が「矯正就労支援情報センター」と言って、前科者や刑務所・少年院上がりの人の就職支援をする国の機関です。
「コレワーク(矯正就労支援情報センター)」は,前科があるという理由などから,仕事に就く上で不利になりがちな受刑者等の就労を支援するために設置されました。
ハローワーク(公共職業安定所)に,受刑者等専用求人を出すに当たって必要となる,受刑者等の希望職種や資格などの情報提供をはじめとした採用手続きのための支援を行うことで,雇用のマッチングを進めています。(引用:法務省「コレワーク(矯正就労支援情報センター)について」)
前科などが理由で勤務先が見つからない人と、人手不足に悩む企業とをマッチングさせるサービスと考えればわかりやすいです。
少子高齢化のご時世ですので、とにかく働き手が欲しいという企業は結構多いです。言い方はアレですが、ワケアリの方なら比較的安く雇用できるというメリットもあります。
どちらかというと企業向けのサービスでして、受刑者の雇用に関するセミナーなんかも行われています。
コレワークの就労実績
2016年にスタートしたコレワークの就労実績は以下の通り。
コレワークの就労実績(平成28年11月~平成31年3月)
(引用:法務省「コレワーク(矯正就労支援情報センター)について」)
まだ始まったばかりなので認知度も低いですが、どんどん内定者は増えています。
どれだけ需要があるのかがわかります。
コレワークの相談方法
コレワークは現在、全国で2箇所の相談窓口があります。
コレワーク東日本(東京矯正管区矯正就労支援情報センター)
埼玉県さいたま市中央区新都⼼2-1
さいたま新都⼼合同庁舎2号館1階
【e-mail】
recruit-inmates-tokyo@cccs.moj.go.jp
【受付時間】
平日10:00~17:00
コレワーク西日本(大阪矯正管区矯正就労支援情報センター)
大阪府大阪市中央区大手前4-1-67
大阪合同庁舎第2号館本館4階
【e-mail】
recruit-inmates-osaka@cccs.moj.go.jp
【受付時間】
平日10:00~17:00
東日本は埼玉、西日本は大阪が窓口です。
いきなり行くのに抵抗がある方は、下記の電話が東西共通となっています。
0120-29-5089
コレワークの求人情報
さすがに企業側としても、「うちの会社は前科者を雇ってますよ」と堂々と公表することはできません。
よって、コレワークとしては具体的な求人情報は非公開。
気になる方は直接問い合わせてみてください。
コレワークのメリット
ここからはコレワークのメリットとデメリットについて考察していきます。
まだ始まったばかりのサービスで課題は多いですが、前科者である筆者から見るコレワークの現状は以下の通り。
コレワークのメリット
- 気がかりなく話せる
- 専門員に知見がある
- 就職後の心配が少ない
気がかりなく話せる
雇用される側、つまり前科者の目線で考えるなら、腹を割って相談しやすいのが一番のメリットかと思います。
たぶん多くの前科者が、過去を隠したいと考えているはず。
筆者も、たとえ相手がハローワークの職員だったとしても、「実はわたしは…」と過去を話すのには結構勇気がいりました。
コレワークはそもそもの対象者が前科者なので、臆せず相談できるのは良いですね。
引きこもってまた悪い方へ向く、という悪循環も解消できるはずです。
専門員に知見がある
おそらく専門員の方も、前科者に対する知見というか、偏見がないのではないかなと思います。
筆者はあまり感じたことはないですが、人によっては前科があるというだけで強い嫌悪感を示すことも…。
なので、互いに余計な気を使わずに、再就職に向けた道筋がつけやすいのは大きなメリットです。
就職後の心配が少ない
前科を隠して就職した場合、「いつかバレたらどうしよう」とビクビクしながら仕事をすることになります。
筆者は前科を明かした状態で就職しましたが、それでも全社員が知っているわけでもないし、取引先にはビジネスネームを使っています。
なので、前科を抱えながら働くことのストレスがゼロかというと、そんなことはありません。多分一生つきまといます。
でもコレワーク経由での就職なら、少なくとも企業の経営層は事情を分かった上で採用してくれるので、前科を理由にクビを切られる、なんてことはありません。
社内外の人に対しても、余計な心配を与えないように最大限のフォローもしてくれるはずです。
コレワークのデメリット
一方、コレワークのデメリットは、以下の要素が挙げられます。
コレワークのデメリット
- ホワイト企業の求人がない
- 相談窓口が少ない
- 受け身になってしまう
ホワイト企業の求人がない
求人が公開されているわけではないですが、おそらくホワイト企業の求人はないです。
というのも、そもそもハローワークの求人自体、ホワイト企業への期待が薄いからです。
(詳細は「ハローワークにはろくな求人がない?33歳クビ経験者のリアルな体験談」をご覧ください)
どんな事情であれ、やらかした罪と責任は大きいので非難されるのは仕方ないです。
でも、仮に有能な人材がいるのであれば、肉体労働や日雇いのバイトで食いつなぐような生活はすべきじゃない。
なぜなら、以前の生活とのギャップに苦しみ、悪い方向へ進んでしまう可能性があるからです。
その人の能力を十二分に生かして社会貢献することが最大の罪滅ぼしであり、更正に繋がるんじゃないかなって思います。
っと、だいぶ脱線&贔屓目で見てしまいましたが、もしもホワイト企業で働く能力があるなら、コレワークではなく一般就職を目指すべきです。
下記の記事も参考にしつつ、まずは一般就職にチャレンジしてみることをおすすめします。
相談窓口が少ない
まだ始まったばかりなので仕方ないですが、窓口が少ないのも課題ですね。
現状では埼玉と大阪だけ。
これから需要と成果を見て増えていくことを期待しています。
受け身になってしまう
実は結構これも大きなデメリットでして、「コレワークに行けば仕事が貰える」と勘違いするユーザーが増えたら困りものです。
コレワークに甘えて積極的に行動しなくなってしまいます。
そうすると仮に再就職が決まっても、「働く意欲が低いから結果的に続かない」なんてことにもなりかねません。
あくまで就活の一環として利用するくらいの意識でいるべきです。
コレワークの類似機関:職親プロジェクト
実は受刑者・出所者を受け入れている会社は公表されています。
職親プロジェクトという日本財団が運営する機関がまとめていて、全国から130社が参加しています。
問い合わせ先は以下のとおり。
まとめ:コレワークを活用しつつ一般就職も目指そう
コレワークはまだ始まったばかりのサービスですが、需要は十分にありそうです。
ただし、まだまだ課題も多いし、社会的に認められる存在になるには時間もかかりそう。
個人的には、コレワークを活用しつつ、普通に一般就職も目指すのがベターかなと思います。
たしかに前科者の再就職は厳しいですけど、実際不可能じゃないってところは筆者が証明していますので。
人によって置かれている立場は違うし、筆者の経験が参考になるかはわかりませんが、ヒントくらいは得られるはずなので、以下の記事にも是非目を通して見てください。
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