本記事は、30代筆者が懲戒解雇から再就職できた体験談をご紹介しています。
大変お恥ずかしい話ですが、筆者は30歳のときに逮捕されて約10年務めた会社を懲戒解雇された経験があります。
自業自得とはいえ、懲戒解雇になったときは文字通り人生に絶望しました。
隕石でも落ちて地球ごとなくなってしまえばいいーー。
そんなことを真剣に考えていたことを昨日のように思い出します。
それでも、自力で就活を頑張って、解雇された日から約3か月後には、ホワイトベンチャーに正社員として再就職することができました。
この記事では、そんな筆者の(不要な)経験を元に、「懲戒解雇から再就職できたリアルな体験談」を赤裸々に綴っています。
同じような境遇にあり、人生の再構築に苦しんでいる方に、参考にしていただけると幸いです。
懲戒解雇から再就職できた体験談!
筆者が懲戒解雇から再就職できたときの体験談をお伝えします。
冒頭でお伝えしたとおり、筆者は前職の在職中にとあることをやらかし、会社を懲戒解雇されました。
(これがその時の辞令です)
筆者が逮捕されて前の会社をクビになり、再就職するまでのことを時系列で振り返ると以下の通りです。
- 7月1日:逮捕
- 8月1日:懲戒解雇処分
- 9月1日:起訴
- 9月5日:就活開始
- 10月5日:内定
※身バレ防止のために日付はごまかしていますが、タイムスパンとしては大体この通りです。
ちょうど懲戒解雇になってから1ヶ月後に再就職活動を開始し、そこから約1ヶ月で内定を取りました。
懲戒解雇で人生絶望した時のこと
筆者は前職(大手企業)在籍時に、とあることをやらかして逮捕されました。
人を殺したとか会社の金を持ち逃げしたとか強盗したとかじゃないです。簡単に言うと、プライベートの女性絡みのトラブルです。
逮捕後、数日で釈放。
ただ、日本人なら誰もが知っている有名企業の正社員だったということで、全国レベルで実名報道されてしまいました。
今でも実名で検索すると、当時の記事がぶわーっと出てきます。
自分で言うのもアレですが、前職ではかなり「優秀」とされていました。それなりにステップアップもしていたんですが、こんな状況を大企業が許してくれるもはずありません。
懲戒解雇、一発レッドカードです。
もうめちゃくちゃ自暴自棄になりました。
このまま消えてしまいたいって真剣に思いました。
順風満帆の人生から転落
子供の頃から勉強はできて、有名な難関大学に現役合格。
就職活動も上手くいって、高倍率と言われる大企業に就職。
社内でも仕事ぶりを評価され、プライベートでも順風満帆でした。
そんな恵まれた環境にも関わらず、たくさんの人に迷惑を掛けてしまいました。
取り返しのつかないことをしてしまい、再就職など微塵も考える余裕はありません。
100%自分が悪いのに、現実を受け入れられない日々。
スーツを着て、カバンを持って、出社して…つい先日まで当たり前だった日常が、まるで別世界のことのように思えました。
「隕石でも降ってきて地球ごと消滅してほしい…」
真剣にそう思いました。
でも、筆者には現実を直視しなきゃいけない理由がありました。そして、働かなければいけない理由がありました。
それは家族です。
懲戒解雇でも支えてくれた家族の存在
女性絡みのトラブルにも関わらず、妻は幸い許してくれて、また人生をやり直すことになりました。当時幼かった子供も抱えていました。このままふさぎ込んでいるわけにはいきません。
家族のため、世の中の誰かのためになるのなら、自分の全てを捧げたい。
この間、起訴されることが決まり、筆者は紛れもない前科持ちとなりました。
それでも執行猶予がほぼ確実だったため、決意を新たに、逮捕から2ヶ月後には早速動き始めました。
懲戒解雇からの再就職活動は必死!
いざ再就職活動を始めてみると、いろんな疑問が湧いてきました。
- 自分が一般就職できる可能性はどれくらいあるのか?
- 今の自分の市場価値はどれくらいなのか?
- 懲戒解雇の事実は履歴書に書いたほうがいいのか?
- 懲戒解雇のことはバレてしまうのか?
誰にも聞けないから色んなサイトを探しましたが、どこにも答えはありません。
ネット上で検索して出てくるのは、弁護士への相談を促すものばかり…。
転職サイトの情報も、「懲戒解雇になると再就職は難しいから気をつけましょう」なんて、他人事と捉えている記事しかありませんでした。
そんなことを知りたいんじゃない。
反省に反省を重ね、なんとか前を向いて行きていこうとしている自分の、この先の道しるべになる情報が欲しかった。
文字通り生きるか死ぬかの状況にいて、必死でもがいている。それなのに、本当に必要な情報がないのはおかしいと思いました。
だったら、筆者の恥ずべき経験を惜しみなく公開することで、少しでも誰かの役に立ちたい。
そう思ってこのブログを開設しました。
少し話が逸れました。
結局、何もわからないなら、一から試してみるしかない。
ということで、次の作戦でいくことにしました。
- 履歴書では懲戒解雇のことは伏せる
- 面接では正直に話してみる
30社以上も不採用が続く日々
さすがに大企業はもう無理だろうと踏んで、中小企業を狙い撃ち。お陰様で、懲戒解雇のことを伏せた書類選考は、全て通りました。
その上で、面接では全て事実を正直に話しました。
その結果…
見事に全部落ちました。
面接官の方には、「私としては、誠実そうなあなたを是非採用したい。でも、会社として認められるかどうか…掛け合ってはみます」と言っていただきながら、結局次には進めない日々が続きました。
分かってはいたものの、現実は甘くありませんでした。
でも、諦めるわけにはいきません。
次は友人のアドバイスをきっかけに、転職エージェントを利用してみることにしました。
懲戒解雇からついに再就職に成功!
結果的に、転職エージェントを使ったのは大成功でした。
エージェントは全部で7社も併用しましたが、結果的にたくさん登録したのは正解でした。色んなエージェントと出会えたことが、その先に生きたからです。
エージェントの方からは、面接のアドバイスから前科者に多い職業や不可能な職業まで、幅広く教えていただきました。
もう感謝しかありません。
お陰様で最終的には、ビズリーチ経由でアプローチが来たベンチャー企業の採用面接を直接受け、無事に合格。
書類選考も合わせれば30社以上応募してようやく受かったという感じです。
就職できたのはベンチャー企業
筆者の就活が正しかったのかどうかはわかりませんが、少なくとも懲戒解雇の事実を正直に話した上で、納得して採用していただきました。
年収はだいぶ下がりましたが、それでも平均年収は大幅に上回っているし、家族を養っていくには十分でした。
それでいてノー残業、休日出勤なしの超ホワイトベンチャー。
入社から5年ほどお世話になった後に独立しましたが、本当に感謝の思いでいっぱいです。
懲戒解雇でよくある質問
現在、筆者はキャリアカウンセラーとして独立し、“ワケアリ専門“のキャリア相談サービス「YOTSUBA」を運営しています。
当時の筆者と同じように懲戒解雇になった方から多く寄せられる質問をこちらにまとめみました。
懲戒解雇はバレる?バレない?
よく聞かれるので先にお伝えしておくと、懲戒解雇は後々バレるケースが多いです。
仮にバレなかったとしても、懲戒解雇された事実は正直に打ち明けた方がいいとお伝えしています。
もちろん全てを打ち明けた上での再就職は簡単ではありませんが、目の前の内定よりも生涯安心できるセカンドキャリアの方が大事だと個人的には考えています。
懲戒解雇は履歴書に書く?
ただし懲戒解雇でも採用された履歴書の書き方でもあるとおり、履歴書には書く必要はありません。
むしろ履歴書に「懲戒解雇」と書くと、それだけでほぼ確実に落とされるので、書かない方がいいです。
履歴書には「退職」の2文字だけを書き、一次面接の冒頭で正直に打ち明ける流れが一番スムーズでした。
懲戒解雇はどのタイミングで打ち明ける?
面接の冒頭で打ち明けることをおすすめします。
後になればなるほど、「なぜ早く言わなかったんだ」と心証を悪くしてしまうからです。
またあえて自ら弱みを正直に打ち明けることで、「この人は誠実な方だ」という前向きな印象を持ってもらうこともできます。
詳細は懲戒解雇からの面接でまとめているので、参考にしてみてください。
転職エージェントはどれがいい?
おすすめの転職エージェントは年齢や業種、職歴などによって個人個人で違います。
また担当してくれるエージェントとの相性によるものも大きいので、複数のエージェントを併用することをおすすめします。
個人的に利用して良かった転職エージェントは「懲戒解雇されても神対応だった転職エージェント」の記事でまとめています。どんな経歴でも全力でサポートしてくれるので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ:懲戒解雇でも再就職できる!諦めずに頑張ろう!
ここまでご覧いただいてありがとうございます。
懲戒解雇されてしまうと、もちろん再就職活動は簡単ではありません。
自分から悪事を打ち明けるのはとても勇気がいるし、コンプライアンスに厳しい現代で受け入れてくれる企業を探すのはとても苦労します。
でも、決して再就職は不可能ではありません。
筆者自身もそうですし、当ブログの読者の方も内定のご報告をたくさん寄せていただいています。
どうか諦めず、前を向いて頑張ってください。心から応援しています。