本記事では、犯罪加害者家族の支援を行っている団体を紹介します。
- 突然家族が犯罪者になってしまった…。
- 犯罪加害者の家族はこれからどうやって生けばいいの?
こんな悩みを解決するヒントになるはずです。
大変お恥ずかしい話ですが、筆者には前科があります。ただ事件後も家族とは変わらず生活を送っていて、現在では再就職して平穏無事に暮らすことができています。
筆者が前科を乗り越えて再就職するまでにやった全てのことは、以下の記事でまとめています。
犯罪歴のある筆者が言うべき立場にはないですが、犯罪加害者のご家族は第二の被害者と言われることもある存在です。
加害者本人はもちろん、被害者の方以上に苦しむことも少なくありません。
場合によっては自殺に追い込まれるほどのケースもあるようです。
直接事件とは無関係であっても、社会的に大きな影響を受けてしまう犯罪加害者家族。
まだ不十分ではありますが、ようやく支援に乗り出す団体も出てきました。
そこで本記事では、東京と大阪それぞれに拠点を持っている犯罪加害者家族の支援団体を紹介します。
※それぞれタップすると詳細に飛びます。
あまりクローズアップされませんが、加害者家族の支援は大きな社会課題です。
本記事が解決の糸口につながることをお祈りしています。
犯罪加害者家族を支援する団体2選
早速、犯罪加害者家族を支援している団体を紹介します。
☑加害者家族の支援団体
どちらも特定非営利活動法人ですが、完全無料で相談に乗ってもらえます。
加害者家族の立場からすると、警察はおろか、弁護士にすら本音は話しづらいもの。こういう団体の存在を知っていれば、少しは抱えている不安の解消に繋がるかもしれません。
この先でそれぞれの団体の詳細を解説していきますね。
東京の団体|World Open Heart
団体名 | World Open Heart |
所在地 | 宮城県仙台市青葉区一番町1丁目6−22シャンボール一番町704 |
URL | http://www.worldopenheart.com/index2.html |
特定非営利活動法人のWorld Open Heartは、日本で一番有名な加害者家族支援の団体です。
代表の阿部恭子さんは、日本で初めて犯罪加害者家族を対象にした支援を始めた方。
「息子が人を殺しました」を始め、犯罪加害者家族を追いかけた書籍も多く出版されています。
所在地は仙台ですが、東京でも活動されることが多いようです。
利用方法
相談する場合は、加害者家族ホットライン(090−5831−0810)にまず電話をします。
その上で、以下のような支援を無料で受けることができます。
- 転居や住宅の処分に関する相談
- 鑑定人の紹介(科学鑑定、精神鑑定、情状鑑定)
- 就労に関する相談
- 弁護士に関する相談
- 被害者対応
- 加害者との関係に関する悩み
- 事件の周囲への告知など
また、World Open Heartの会員になれば、警察署や裁判所への動向、代理傍聴、代理面会などを依頼することもできます。
とにかく本音で話せる相手がいる、というだけでも加害者家族にとっては大きいです。
電話での無料相談は24時間受け付けてもらえるので、困ったことがあれば遠慮なく相談してみてください。
大阪の団体|スキマサポートセンター
団体名 | スキマサポートセンター |
所在地 | 大阪府大阪市北区西天満4-11-8-410 |
URL | http://sukima-support.red/ |
西日本エリアなら、特定非営利活動法人のスキマサポートセンターが窓口になります。
スキマサポートセンターは、2015年に設立された犯罪加害者家族の支援団体。
無料電話相談のほか、犯罪加害者の家族同士が悩みを話し合える「家族会」や、臨床心理士・弁護士などへの無料相談会も定期的に開催しています。
加害者本人の就労支援も行っているようです。
利用方法
スキマサポートセンターも、まずは無料ホットライン(070-5650ー9473)に電話します。
そこで悩みに応じたサポートを提案してもらえるようです。
こちらも24時間態勢で電話相談を受け付けているので、不安があれば積極的に相談してみてください。
犯罪加害者家族の実態
ここからは少し個人的な話になりますが、実際に(私が)犯罪加害者となった我が家で起きた影響についてです。
結論から言うと、実生活に影響が出るようなことは今の所ありません。
ただ、間接的にはやはりかなりの負担になっていることは事実です。
「実名報道された私のその後」にも書いているとおり、私の事件は全国レベルで実名報道されました。
なので当然、親を始めとした家族・親族への精神的負担は想像を絶するほどです。
張本人である私が無責任に「影響はない」などとは口が裂けても言えません。
ですが、実際この事件によって仕事に影響が出たり、周りから誹謗中傷を受けたり、といったことはありませんでした。
事件の影響はケースバイケース
ただし、直接的な影響はなかったとしても、やはり心理的な負担はかなり大きいです。
我が家では、特に親がこれまでの友人・知人関係との交流が一切できなくなりました(一方的にこちらが避けている状況)。
事情を知っている相手方も連絡しづらいですし、あえてこちらから何かを言うのも変なので、自然と関係が途絶えていったようです。
全ては私の犯した愚かな行為のせいです。書いていて改めてとんでもないことをしたと猛省しています。
事件の大小や注目度にもよりますが、人によってはものすごく大きな影響が出ているようです。
- 取材が殺到して引っ越しせざるを得なくなった
- 家族の犯罪が原因でいじめられた
- ネットでの誹謗中傷が止まらなかった
- SNSアカウントを特定され攻撃された
- 結婚が破綻になった
- 大きな借金を背負わされた
このような影響が出ている方も少なくないようです。
場合によっては服役中の張本人よりも苦しむことになりかねません。
それでいて守ってくれる存在は、現在の日本では皆無に等しいです。
ですから、本記事で紹介した2団体のように、犯罪加害者家族の支援活動は本当に貴重だし、まだまだ需要はあると言えます。
犯罪加害者本人を支援する団体
犯罪加害者の家族を支援する動きはまだまだ不足しています。
ただ、張本人である犯罪加害者の就労支援や相談などを行う団体は、いくつか出てきています。
☑主な犯罪加害者の支援団体
※タップすると各団体の紹介記事に飛びます。
それぞれ以下の記事で詳細をまとめているので、関心があればチェックしてみてください。
犯罪加害者家族の支援団体を活用しよう
まだまだ課題の多い犯罪加害者家族の支援ですが、実際にサポートしようという動きは少しずつ出てきています。
☑加害者家族の支援団体
上記2団体はとても信頼のおける団体です。
どこにも吐き出せない気持ちを我慢した抱えたまま過ごすのではなく、まずは気軽に相談してみてはいかがでしょうか。
▼筆者が前科を打ち明けてホワイト企業に再就職するまでの過程は以下の記事でまとめています。