東京しごとセンターは、東京都が運営する就労支援サービスです。キャリアカウンセリングから求人紹介、各種セミナーなど就職に関することについて全て無料で支援してくれます。
現役キャリアカウンセラーの管理人です。この記事では、東京しごとセンターの評判・口コミやメリット・デメリットについてわかりやすく解説しています。
- 東京しごとセンターは東京都が運営する就労支援サービス
- 東京都内での就職希望なら都民でなくても利用可能
- ハローワークと違い「キャリア相談」「能力開発」なども請け負う
- 年齢制限はなし!「ヤングコーナー(29歳以下)」「ミドルコーナー(30歳以上54歳以下)」「シニアコーナー(55歳以上)」と3階層に分かれる
- 家庭と両立して働きたい女性向けの「女性しごと応援テラス」もある
- 経歴や職歴に関わらず誰でも全て無料で使えるのが最大のメリット
- ただしその分「求人の質が悪い」「役に立たない」という評判も多い
東京しごとセンターは東京都が運営しており、すべてのサービスが完全無料を利用できます。
しかし民間サービスと違って求人を出す企業側も無料で登録できるため、求人の質が極めて悪いというのが最大のデメリットです。
実際の利用者の評判を調べたところ、すぐに内定をもらえるという声がある一方、「ブラック企業が紛れている」といった声も少なくないようです。
またキャリアカウンセリングに関しても無資格の契約職員が担当することが多く、本格的な自己分析や企業分析は期待できません。
▼年齢別におすすめの就職支援サービスは以下の記事でまとめています。参考にしてみてください。
東京しごとセンターとは?
東京しごとセンターは、東京都が設置した都内企業の求人を無料で斡旋してくれるサービスです。
東京しごとセンターは、東京都が都民の方の雇用や就業を支援するために設置した、<しごとに関するワンストップサービスセンター>です。お一人おひとりの適性や状況を踏まえたきめ細やかな就業相談(キャリアカウンセリング)から、就職活動や就職後に役立つ知識・スキルを習得するための各種セミナーや能力開発、求人情報の提供・職業紹介まで、就職に関する一貫したサービスを提供しています。都内で仕事をお探しの方でしたら、都民以外の方もご利用いただけます。(公式サイト)
東京都が主体ですが、運営は人材大手のパソナに委託する形で行われています。
サービス内容を分かりやすく説明している動画があったので参考にしてみてください。
東京しごとセンターの利用対象者
東京しごとセンターは都民はもちろん、都内の企業への就職を希望する方なら誰でも利用できます。
年齢や性別、経歴は一切問われません。
東京しごとセンターの所在地・アクセス
東京しごとセンターは飯田橋と多摩の2か所あります。
東京しごとセンター(飯田橋)の所在地
所在地:東京都千代田区飯田橋3丁目10番3号
アクセス:JR中央・総武線水道橋駅(徒歩5分)、飯田橋駅(徒歩7分)、東京メトロ九段下駅(徒歩8分)
電話番号:03-5211-2851
東京しごとセンター多摩の所在地
所在地:東京都国分寺市南町3-22-10
東京都労働相談情報センター国分寺事務所2階
最寄り駅:JR中央線国分寺駅
電話番号:042-329-4510
開館時間
開館時間は以下のとおり。
- 平日 午前9時~午後8時
- 土曜 午前9時~午後5時
※日曜、祝日及び年末年始(12/29~1/3)は休館
開館時間は飯田橋も多摩も同じです。
東京しごとセンターでできることは3つ
東京しごとセンターでできることは、大きく分けて3つです。
☑東京しごとセンターでできること
- 求人紹介
- 職業訓練・セミナー
- キャリア相談(就労困難者向け)
①求人紹介
東京しごとセンターのメインサービスは求人紹介です。ハローワークと同じような仕組みと考えれば分かりやすいでしょう。
以下の3つの年代と、家庭との両立を目指す女性向けの4コースがあります。
- ミドルコーナー(30歳~54歳)
- ヤングコーナー(29歳以下)
- シニアコーナー(55歳以上)
- 女性しごと応援テラス
②職業訓練・セミナー
東京しごとセンターでは、正社員就職に向けて働きながらスキルを身につける職業訓練があります。
1日5,000円の日当をもらいながら、正社員就職に向けた職務実習やインターンを受けます。
③キャリア相談(就労困難者向け)
東京しごとセンターでは、主に障害や経済的自由などの就労困難者向けにキャリア相談を開いています。
専門サポートコーナーを設けていて、年齢や経歴を問わず誰でも利用することができます。
オンラインの就職支援も可能
東京しごとセンターでは、オンラインによる就職支援も実施しています。
就職支援アドバイザー(キャリアコンサルタント)による個別カウンセリングをはじめ、セミナーなどもオンラインで受講できます。
東京しごとセンターの評判・口コミ
ここからは、東京しごとセンターの評判口コミを赤裸々に公開します。
主な口コミをまとめると以下の通りです。
- 履歴書添削や面接対策が使える
- 無料のセミナーが有益
- 都民じゃなくても利用できる
- 初めての転職、再就職活動に使いやすい
- 職員の質が悪すぎる
- 面談で無駄な時間が多い
- アナログすぎて非効率的
良い口コミ
履歴書添削や面接対策が良かった
都内に住んでるなら、飯田橋にある東京しごとセンターおすすめ。求人はほぼハロワと被るけど、書類作成、面接練習等々は担当制だし
添削が半端なく良くてそれ使いまわしてた— ささき (@sasaki_p_q) April 20, 2023
無料のセミナーが有益
東京都にお住まい、または就職を希望しているなら「東京しごとセンター」の登録はおすすめ。
無料のセミナー多数。中でもデジタルスキル習得支援セミナーの1ヶ月のコースはITパスポート取得対策もあります。
以前は先着順でしたが今は抽選になるほどの人気講座です。— ここぐま (@guma_koko96) May 3, 2023
都民じゃなくても利用できる
日本での再就活のこと悩みすぎて頭から煙吹いてたので、東京しごとセンター@tokyoshigoto の就職だれでも相談をオンラインで受けた。都民じゃなくてOKだし、メモにまとめておいた悩みのタネ話したら幾つかヒントくれて大感謝🙏🙏🙏
人に話聞いてもらえるって本当にありがたい。— ピヲナズン/Pio🇨🇳 (@piochinne) May 8, 2023
初めての転職や再就職活動に使いやすい
東京しごとセンター行ってきた。現状考えまとまらんし、動かないので、今後の進め方をアドバイス貰った。
まあ最終的には自ら動かないと行けないけどなね。小さな一歩のはず。
— うぃるサンダー (@thunder12will) April 11, 2023
初めての転職活動で利用させていただきました。書類作成から面接セミナーなど支援が充実しており、本当に初めて転職する方にはオススメです。
ただアドバイザーにお任せという意識ではなく、自分からどんどん思っていることを発言したり、早めに書類を作成してみるなど自分から動いてアドバイスを受ける姿勢が必要です。
よく担当者の当たり外れと聞きますが、私は良い方に恵まれました。
ひとりでの転職活動は不安な気持ちが強まるので、ひとつの気持ちを吐き出せる居場所があると精神的にもだいぶ違うと思います。
引用:Google
悪い口コミ
職員の質が悪すぎる
カウンセラーの当たりハズレがあるのでしょうけど、やる気のないカウンセラーに当たり、いい加減な事ばかりされて何回か募集を棒に振った。
面談はただの話し相手程度で、調子のいいことを言うが、いざ就業サポートや応募先のチェック、書類確認をお願いするといつまで経ってもやらない。
仕組み自体は悪くないのに、センターの職員で上手くいってない。
引用:Google
専門サポートコーナーを利用させていただきました。
スタッフによって対応が変わると思いますがこちらの話を全く聞いてくれません。
これでは企業とのマッチングもうまくいきません。
1社不採用の後、後は自分で応募してくださいと投げられる始末。
1年間のサポート期間があり手厚いサポートを受けられるのかと思いましたが非常に残念です。
運営事業者が代わるそうなので不満点が解消されることを望みます。
引用:Google
無駄な時間が多すぎる
若チャレ事業と適性検査を受けようとしましたが、しごとセンター内では課が細かくわかれていてそれぞれ別個の利用登録をしないといけないし、5分で終わる説明を「面談」と称して1時間取られます。検査を受ける前の面談(ただの内容説明でしかないです)では職歴やら希望職種やらしっかりめに聞かれたのでちゃんと答えていたのですが、どうやらただの雑談の一種のようで本当に驚きました。切羽詰まっている人、時間がない人、特に若者にはおすすめできないです
引用:Google
アナログすぎて非効率的
東京しごとセンター
メールでのデータやりとり
出来ないんすか(汗)応募書類の添削
お願いしたかったのに
郵送になると?????非効率だお‥‥‥
— 姫宮るり/まひろ@ホラー小説家 (@Ruri_Novel) April 11, 2023
東京しごとセンターの評判口コミを調べたところ、無料で利用できる職業訓練やセミナーが有益だという高評価が目立ちました。
一方で求人紹介については「職員の質が悪い」「無駄な仕組みが多い」といったネガティブな意見も多かったです。
東京しごとセンターの利用者実績
実際に東京しごとセンターが公表している利用者実績は以下のとおりです。
※期間:令和3年4月1日から令和4年3月31日まで
区分 | 新規利用者 | 就職者数※ |
ヤング | 5,992 | 2,887 |
ミドル | 9,326 | 5,122 |
シニア | 6,805 | 1,561 |
女性 | 1,056 | 846 |
就労困難者 | 137 | 97 |
合計 | 24,316 | 10,513 |
(出典:東京しごとセンター)
※ 就職者には、前年度の登録者で本年度就職した者を含む。
令和3年度の実績では、1万人以上もの就職成功者が出ています。
ただしあくまで就職できた人の人数なので、実際に定着まで至ったかどうかはわかりません。あくまで参考の数値として考えておきましょう。
東京しごとセンターとハローワークの違い
東京しごとセンターとハローワークって何が違うの?
こんな疑問が湧くと思います。
基本的にどちらも利用料は無料ですし、仕事の斡旋をしてくれる意味では同じ。
企業の掲載料がかからない点も一緒です。
ただ決定的に違うのは、設立された目的です。
- 求人紹介をして失業率を下げること
- 人材を必要とする企業とのマッチング
ハローワークは求人紹介が目的
厚生労働省のホームページを見ると、ハローワークの目的は以下のとおり。
民間の職業紹介事業等では就職へ結びつけることが難しい就職困難者を中心に支援する最後のセーフティネットとしての役割を担っています。また、地域の総合的雇用サービス機関として、職業紹介、雇用保険、雇用対策などの業務を一体的に実施しています。(厚生労働省)
国の機関であるハローワークの目的は、就職困難者への支援。
つまり「失業率を下げること」にあります。
極端な話、就職さえさせてしまえば、後は知らぬ存ぜぬがハローワークのスタンス。
なので「ハローワークにはろくな求人がない」で書いたとおり、いわゆるブラック企業があるのも否定できません。
また職員の多くが契約職員や派遣職員なので、ハローワークの職員はむかつくとたびたび言われることもあります。
東京しごとセンターは企業とのマッチングが目的
一方東京しごとセンターは、民間のパソナに委託して運営されている事業です。
なのでハローワークと比べると、「人材を欲している企業と求職者のマッチング」に重点が置かれています。
ただし求人内容はほぼ同じ
ただし、東京のハローワークに出ている求人をそのまま東京しごとセンターでも活用しているため、実際の求人内容はほぼ同じです。
東京しごとセンターのメリットとデメリット
東京しごとセンターを利用するメリットとデメリットを整理すると、以下のとおりです。
メリット
- 年齢制限なしで利用できる数少ない就職支援サービス
- 完全無料なのにフォローが手厚い
- 面接対策や職務経歴書の書き方など職業訓練が充実
- スキルや資格がなくても問題なし
- 紹介された求人なら高確率で採用される
- 東京在住じゃなくても使える
なんと言っても年齢制限なしの就職支援サービスは、ほかにほとんどありません。
年齢がネックで就職・転職がうまく行かない人はにとってはとても重宝されます。
デメリット
ただし、中にはデメリットがあることも忘れてはいけません。
- 東京の求人しか無い
- 求人数が少ない
- 電話やオンラインの面談がない
- 担当者によってカウンセリングの評価が分かれる
やっぱり東京の企業に限られるので、求人数は少ないです。
その分、自分にマッチした企業を見つけられるかどうかが鍵。
ただ上記のデメリット を加味したとしても、年齢ではねられる恐れがあるなら積極的に活用すべきです。
東京しごとセンターの利用方法
東京しごとセンターを利用する際は、現地に行って「総合相談」にお立ち寄りください。
そこで手続きや利用方法の説明を受けます。
オンラインでの事前登録が便利!
なお、オンラインで事前登録をしておくと待ち時間がなくスムーズに進むので便利です。
まとめ:東京しごとセンターを上手に活用しよう!
最後に本記事の内容をまとめます。
☑まとめ
- 東京しごとセンターは無料で使える総合就労支援サービス
- 求人紹介のほかキャリア相談や職業訓練・セミナーを受けられる
- ただし求人の質は低い。なるべく民間の就職エージェントを活用しよう
東京しごとセンターは、年齢や経歴が不安で就職がうまくいかない方にはかなり便利なサービスです。
一方で求人の質が低いというデメリットもあるので、民間の就職エージェントも上手に活用しつつ、理想の仕事を見つけてくださいね。