- 退職するのは無責任と言われた!
- 会社にとって迷惑なら退職しない方がいい?
- それでも退職したい!どうすればいいの?
こんな悩みを解決します!
現役キャリアカウンセラーの管理人です。前職で部下10人を束ねていましたが、退職して独立し、現在はキャリア相談をメインに活動しています。
勇気を出して会社に退職する旨を伝えたところ…
「退職するなんて無責任だ!」
「自分勝手だって思わないのか!」
「周りへの迷惑を考えろ!」
なんて言われてしまった経験ありませんか?
先に結論からお伝えしますが、退職は全く持って個人の自由です。
明確に法律でも定められているし、むしろ過度な引き留めは違法行為になります。
なので会社に何を言われても堂々と退職してOKです!
とはいえ、実際に退職しようとするとスムーズにいかないことも多いですよね。
そこで本記事では、実際に前の会社で退職の引き留めにあった経験のある筆者が、会社と揉めずにスムーズに退職できる方法をお伝えします。
☑主な記事の内容
- 自由に退職していい根拠
- 退職は無責任と言われる理由
- スムーズに退職できる方法
退職が言い出せずに転職すべきか残るべきかで迷うのはもったいないです。
退職を考えている方にはきっと役立つので、ぜひ参考にしてみてください。
退職は無責任ではない!自由に退職していい根拠
そもそも前提として、退職するのは全くもって無責任ではありません。
退職は「労働基準法」で定められた労働者の立派な権利です。
極端な話、いつ退職しようが労働者の自由であることを覚えておきましょう。
労働基準法で定められている
上記の特別の例外以外の場合は、契約日から1年を経過した日以降は、労働者は使用者に申し出ることにより、いつでも退職することができる(労基法附則第137条)。
引用:日本労働組合総連合会
上記のとおり、退職の自由は労働基準法附則第137条で定められています。
ただし2週間前までの申告が必要
ただし、即日辞めるというのは事実上難しいです。申告から退職までの期間について、民法では「2週間」と定められています。
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
引用:e-Gov民法|第六百二十七条
つまり2週間以上前に申告しておけば、誰でも自由に退職できるということです。
退職の過度な引き留めは違法
むしろ過度な退職の引き留めは違法です。
単純に引き留める程度であれば違法とは言えませんが、「退職したら給与や退職金を未払いにする」というように、強引に引き止めすると上記の労働基準法第137条「退職の自由」に抵触します。
このように「退職の自由」「職業選択の自由」は労働者が法律で守られている立派な権利であることを頭に入れておくといいです。
退職するのが無責任と言われる理由
ここからは、筆者の経験も踏まえて退職は無責任だと言われた理由、自分勝手だと言われてしまう理由について整理していきます。
退職は無責任と言われる主な理由は以下のとおりです。
- 責任あるポジションだから
- 期待されていたから
- 人手不足だから
- 急な退職だから
- 引き継ぎがされていないから
- 繁忙期だから
- 重要な仕事の途中だから
- 同僚にも影響するから
以下、具体的に説明していきます。
責任あるポジションだから
まさに筆者が一番言われたのがこれ。
部下を抱えていたり、社内で重要なポストに就いていたりすると、役職を理由に退職を引き留められることが多いです。
確かにチームのことを言われると筆者もかなり悩みました。残されたメンバーに負担がかかるのもわかっていたし、なかなか踏み切れませんでした。
でもそんなことで会社に残り、ストレスを抱えてしまうのはもったいないですよね。
筆者もそこは「自分の人生」だと割り切り、退職する決意を固めました。(退職して人生が好転したことは、30代で仕事辞めたら人生楽しすぎでも詳しくまとめています)
期待されていたから
入社数年の若手の場合、「将来に期待して手厚く指導してきた」というようなことを言われることが多いです。
これはあくまで常套句なので、無駄に心を揺さぶられないようにしたいですね。
人手不足だから
会社が退職されると迷惑だと感じる一番の理由かもしれません。
人手不足はもはや大きな痛手ですからね。
切実な引き留め理由と言えます。
急な退職だから
あまりにも急な退職申告だと、「急に辞めるなんて無責任だ」と言われ兼ねません。
上述したとおり2週間以上前の申告であれば、問題なく退職できると民法・労働基準法で定められています。
常識の範囲内で余裕をもって退職日を伝えるようにしましょう。
引き継ぎがされていないから
引き継ぎを理由に退職を迷惑がる上司もいます。
これは退職が決まった後、退職までにしっかりと引き継げばいいだけの話。
円満退職のためにも、引き継ぎは滞りなくやったほうがいいです。
繁忙期だから
仕事によっては繁忙期と退職が重なるケースもあるかもしれません。
筆者はまさに繁忙期の3月末に退職しましたが、3月末の退職はデメリットが多いという意見もありました。
しかしそれはあくまで会社側の事情であって、退職する時期はこちらの自由。
あまり気にせず退職を進めましょう。
重要な仕事の途中だから
大きなプロジェクトなどを抱えている最中であれば、余計に退職しにくいです。
しかしこれは会社側の事情であって、退職を妨げる正当な理由にはなりません。
辞めると決心したなら、どんな仕事を抱えていても自由に退職してOKです。
同僚にも影響するから
重要な人物が離職すると、職場の同僚にも動揺が走ります。
場合によっては大量離職につながる可能性もあります。
しかしそれはこちらが心配することではありません。
正当な引き留め理由にならないので、堂々と退職を進めましょう。
退職は無責任と言われたときの対処法
もし既に退職は無責任だと言われたなら、以下のような対処法を取るといいです。
- 堂々と権利を主張する
- 退職したい理由を誠心誠意伝える
- 意思を尊重してくれる人を見つける
- 人事や労務に相談する
- 退職代行を利用する
筆者はこれで退職に反対していた上司の態度を変えることができました!
以下、具体的に説明していきます。
堂々と権利を主張する
「退職は無責任だ!許さん!」などと言われても、まずは堂々と「退職します」と言い切るのがいいです。
上述した通り「退職の自由」は法律で守られているので、何を言われても堂々としていて問題ありません。
退職したい理由を誠心誠意伝える
なぜ退職したいのかを、納得できるように伝えるのが効果的です。
ここで注意したいのが、退職理由は前向きであった方がいいこと。
マイナスな理由だと「改善する」ということで流されてしまいます。
筆者は責任あるポストだったのでかなり反対されましたが、「独立して叶えたい夢がある」と力説し、最後は納得してもらえました。
退職した先には明るい未来がある、ということがわかるように、そのために後押ししてほしいことを誠心誠意伝えましょう。
意思を尊重してくれる人を見つける
退職に理解がありそうな人は周りにいませんか?
できれば影響力のある上司で、信頼できそうな人がいればいいですよね。
退職してからもつながっていたいと思えるような人に相談し、支えてもらうと動きやすいです。
人事や労務に相談する
もしラチがあかないようなら、人事部や労務部など、社内のしかるべき部署に相談してみるといいです。
彼らは会社を守ることが仕事なので、パワハラや違法行為には厳しく対処してくれるはず。
そういう部署がない場合は、労基署に駆け込むのもありです。
退職代行を利用する
最近は退職代行サービスを利用する人も増えています。
退職代行は、本人の代わりに面倒な退職手続きなどを全てお任せできちゃう便利なサービス。
数万円かかりますが、利用するとなれば、こちらは一度も出社することなく正規な手続きを踏んだ上で退職が完了します。
ストレスなく辞められるのはもちろんですが、貴重な時間を転職活動などに充てられるのも大きいです。
需要が増えるに人気に伴っていろんな退職代行サービスが増えていますが、中には悪徳業者も出てきているので要注意。
あまりにも格安だと無届けだったり、違法な手法で退職を進める業者もあり、かえってこちらが不利になるケースもあります。
もし退職代行を検討しているなら、きちんと国に届け出が出された大手業者を選ぶようにしましょう。
料金も一律28,000と明朗会計で、相場でもかなりコスパがいいです。
LINEの無料相談はどんなことでも対応してもらえるので、ぜひ気軽に相談してみてください。
円満退職のためにできる5つのこと
退職で揉めないために、以下のことに気を付けながら退職手続きを踏むといいです。
- 退職日の1ヶ月ほど前に伝える
- 前向きな退職理由を伝える
- 責任を持って引き継ぎをする
- 感謝の気持ちを伝える
- 退職日まで仕事をやり抜く
以下、具体的に説明していきます。
退職日の1ヶ月ほど前に伝える
急な退職はいろんな人に負担が大きくなるので、退職の意向は余裕を持って伝えたほうがいいです。
法律上は2週間となっていますが、引き継ぎ等もあるので1ヶ月くらい前に伝えるのが理想的。
もし3月31日付で退職したいなら、2月後半頃に伝えるのが自然です。
退職を最初に伝えるのは所属先の上司
退職を最初に伝えるのは直属の上司がいいです。
先に同僚などに軽々しく伝えてしまうと、いつの間にか噂が上司に回ってしまい、反対に合う可能性も大きくなります。
周りへの影響もあるので、まずは上司に意向を伝え、指示を仰ぐようにしてください。
前向きな退職理由を伝える
退職理由は前向きの方がいいです。
多かれ少なかれ会社に対する嫌なことがあるから辞めるわけですが、マイナスな理由だと「改善するから残りなさい」と言われてしまいます。
マイナスな理由にはあまり触れず、あくまで前向きな理由で退職することを伝えましょう。
責任を持って引き継ぎをする
退職が決まったとしても、退職日まではその会社に在籍することになります。
「引き継ぎ」も重要な仕事なので、手を抜かず滞りなく済ませましょう。
しっかりと引き継ぎできるかどうかが円満退職のカギになります。
感謝の気持ちを伝える
上司や同僚、得意先などかかわってくれた人には直接、感謝の気持ちを伝えるべきです。
会うのが難しければ、メールやチャットでも構いません。
筆者は最終出社日には、菓子折りを用意しました。
好印象のまま退職できれば、きっと退職後も力になってもらえるはずです。
退職日まで仕事をやり抜く
これは社会人として当然ですが、退職日までは責任持って仕事をやり抜きましょう。
後任に宿題を残さないよう綺麗に片づけておけば、円満退職できるはずです。
退職は無責任じゃない!胸を張って退職しよう!
最後に、本記事の内容をまとめます。
☑まとめ
- 退職するのは無責任じゃない!法で定められた立派な権利
- 急な退職はNG!スムーズな退職ができるように段取りを考えよう
- 最近は退職代行を使う人も多い!転職に力を入れるためにも積極的に相談しよう
職場や上司によっては退職を快く思わない人もいます。しかし「退職の自由」は法で守られた労働者の権利です。
堂々と退職手続きを進めつつ、なるべく職場に迷惑がかからないようスムーズな退職を意識しましょう。
\労働組合法人運営の業界最大手/
※LINEで無料相談可能です。
※全国どこでも対応してもらえます。
公式URL:https://nichirou.com/